2023年の調査結果

2023年の調査結果

プラザ・オブ・ザ・コラム・プロジェクト(PPCC)の第7回フィールドシーズンは、2023年の7月から9月にかけて行われました。この期間中、現場やラボのスタッフ、考古学者、そして各分野の専門家からなるチームが、さまざまな調査活動に取り組みました。

2023年の発掘チーム

今回の調査シーズンでは、フロントA、フロントD(石柱の広場)、そしてフロントF(太陽のピラミッド北側の広場)に合わせて29箇所の発掘ピットが設けられました。ここでは、今シーズン得られた最も重要な発見をご紹介します。

フロントA:巨大な階段

このエリアでは、深さ約3.7メートルに及ぶ区画の発掘を行いました。一番の大きな発見は、少なくとも4段のステップを持つ巨大な階段です。これは、かつてここにあった建物の唯一残された痕跡でした。

この階段は、発掘エリアを越えて東側にある「死者の大通り」の方へと続いていることがはっきりと分かりました。このことから、この階段は死者の大通りを縁取る建物のひとつへと登るために使われていたのではないか、と私たちは考えています。

フロントA:階段 A-002

フロントD:建物内部の空間

「建造物44」は、これまでの調査(2017年、2018年、2022年)でも発掘が行われてきましたが、テオティワカンの典型的なスタイルとは異なる特徴をいくつか持っているため、非常に謎の多い建物とされています。

2023年の調査では西側部分をさらに掘り進めた結果、少なくとも3つの部屋と1つの中庭が見つかりました。これらの場所からは、火にさらされた跡(火災の痕跡)が確認されています。こうした火災の跡は、前回の調査での同じ建物内や、他のエリア(2022年のフロントD、2017年のフロントC)でも記録されています。

テオティワカンの終焉期には、重要な建物を狙った大規模な火災が起きており、それが都市の崩壊に関わっていることは明らかです。今後、ラボでの分析が完了すれば、この出来事についてより深い理解が得られるはずです。

床の上に灰がたまっているのが観察できます。
建造物44の内部からは、いくつかの部屋が発見されました。

フロントF:もう一つの「宴」の跡

今シーズンは、北東の端を特定するために東側の壁の発掘を続け、ついにその場所を突き止めました。この発見によって、「太陽のピラミッド北広場」が当初考えていたよりも広いことが判明しました。

さらに、「死者の大通り」に隣接する建物でも調査を行いました。建物の下からは、以前見つかった「献納遺構 D1」とよく似た、土器や骨、黒曜石などの遺物が堆積している場所が見つかりました。規模こそ小さいものの、ここでもまた別の儀礼的な「宴」が行われていたことを物語っています。

献納遺構 F1